NEWS
【BBL2026】対談 海津亮(ロッキング・オン)× 兼田達矢(BEAT VISION 編集)
2026.03.18 更新(2026年3月末発送予定「BEAT VISION」vol.189記事より抜粋)
海津:とにかく、いちばん憶えてるのは、12年くらい前ということになるのかな、甲斐さんから突然電話がかかってきて、
「“インサイド・ルーウィン・デイヴィス”って観た?」「見てないです」「絶対、見たほうがいいよ」という話で、
それで見に行ったんですよ。そしたら、またしばらくして甲斐さんから電話があって、
「相談したいことがある」と。それで会って話したら、
「あの映画を観て、自分もインスパイアされてフォークをコンセプトにしたライブをやろうと思う。
ついては、若くて、僕のパートナーとしてやれるようなギタリストはいないかな?」ということだったんですけど、
結論から言うと、そこで僕は残念ながら、ピンと来るような人を誰もキャスティングできなかったんですよね。
そこで求められているものの方向性やレベルは相当難易度が高いことはわかってたから。
結局、なっちゃんが鈴木健太さんを紹介したわけですけど、1回目のビルボードを見て“これはすごい!”と。
兼田:まずギタリストを探すというところから始まったという話は興味深いですね。
海津:そこからどんどん広がって、毎回やるごとに甲斐さんの想像力を鈴木くんが刺激するから、
もうステージの最中に“次はこれをやりたい!”というアイデアがどんどん出てくるんだと思うんです。
だから、最初はフォークという切り口から始まったけど、音楽的にどんどん進化していって、
もはやフォークという定義、枠には収まらないものになっていて、もちろんジャズでもないし、ロックとも違う。
もう“甲斐よしひろのビルボード”としかない言いようがない、オリジナルの音楽ジャンルみたいなものに
なってしまった感じがします。
兼田:確かに鈴木さんの存在はすごく大きいと思うんですが、2018年に現在の鈴木+木村+山田というラインナップになって以降、
回を重ねるごとにどんどんバンド感が増してきているのも甲斐さんらしいなと思うし、
選曲の方向性も最初の頃とは変わってきた印象があるんです。
海津:変わってきてますよね。
兼田:近年は “あのサウンドを4人でやるの!?”というような曲もピックアップされていて、
全体の印象としては甲斐さんのいろんな楽曲の魅力をあらためてプレゼンテーションされている感じがします。
海津:その曲が持っている背景やメッセージ、それに甲斐さんにしかわからない行間の部分を、
オリジナルとはまた違う、なんだったらオリジナルの反対側の角度から表現することがあのバンドなら可能だと思うんですよ。
兼田:甲斐バンドではこちら側から光を当てたけれど、実はこの曲は反対側から光を当ててもカッコよくなるということを
甲斐さんは作った当初からわかっていたというようなことだってあるでしょうね。
海津:もしかしたら甲斐さんも気づいてなかった別解釈を発見できたということもあるのかもしれない。
僕らからしても、それぞれの曲の解像度がどんどん立体的になってきてるという感じがしますよね。
兼田:さて、12年目のビルボードライブ・ツアーは、甲斐さんからの最新情報として「ベスト的な選曲になる」そうなんですよ。
海津:そうなんですか!? それは、ちょっと意外だけど、超楽しみですね。
それは、甲斐バンドのベストではなくて、これまで11年やってきた、その試行錯誤の中のベストであり、
最新形を見せよう、ということですよね?
KAI YOSHIHIRO Billboard Live 2026
●イープラス (ビルボード全公演)






